会心の一冊。
入門とは言うものの、教科書的に書かれているわけではなくて、むしろ仏教や宗教全体の成り立ちから深い所まで踏み込んでる印象があります。かといって、専門的で難解でもなくて、仏教全体の概略はしっかりつかめるんじゃないかと思います。
著者の宗教についてのそもそもの立ち位置と同じ、もしくは共感できる人はこういう本を待ってた!っていう気持ちが強くなるのではないでしょうかねー。
ざっくり書くと、著者自身は特定の宗教を信仰している事はなくて、するつもりもない。それでも宗教の存在意義については高く評価している。が、現在の特に仏教に関しては本来の宗教の役割を果たしていないのではないか、という所から始まってます。
自分も読む前から同じような事を思っていたので、読み進めていくとうんうんとうなずくような内容が多かったです。
個人的に、今まで仏教や宗教についての知識を学んだ事はほとんどありませんでした。普段から神社仏閣へ行ったり、冠婚葬祭で宗教にまつわるイベントも多いのに、その意味であったり、そもそも今の宗教はどういう成り立ちで進んできてるのか、全く知る由もなかったです。
それは宗教色の薄い日本の裏返しなのかもしれませんが、最低限、信仰するしないは別にして、宗教全般に関しての知識は必要じゃないかなと思います。ある程度の知識があれば、宗教まがいの怪しい団体に傾倒する人も少なくなると思うし、そこから正当な宗教を信仰して、支えにしたりする人も出てくると思います。
そうすると本来の宗教の機能がうまく回って、それが社会の一面を支える事に繋がると思います。
そういう意味で、本書は基本的な仏教・宗教の知識を得られますし、ここから宗教を再びビルドアップしていくという意味でも、まさしく入門といえる一冊かと思います。